新築リフォーム家づくりは松本住建

「建てる前に知っておきたい!」素材を選ぶということ③-1|仕上げ材編|床材は「住まいへの愛着」を育てる素材

はじめに

住まいは、完成した瞬間がゴールではなく、暮らしが始まってからが本当のスタートです。
家族と過ごす時間を重ねる中で、少しずつ手になじみ、気づけば「この家が好きだ」と思える——私たちは、そんな愛着が深まっていく住まいこそが、本当に価値のある住宅だと考えています。

松本住建は、栃木県で三代にわたり、地域に根ざした家づくりを続けてきました。見た目の美しさや価格だけでなく、住み心地、健康、そして時間とともにどう変化していくのかまで見据え、素材や性能を一つひとつ丁寧に選んでいます。

この「素材を選ぶということ」シリーズでは、住まいを構成するさまざまな素材について、カタログだけでは分からない暮らしとの相性や本質を、工務店の視点から分かりやすくお伝えします。
素材の違いを知ることは、後悔しない家づくりにつながり、住むほどに愛着が増す住まいをつくるための大切な一歩です。


1. 床材は「毎日必ず触れる」仕上げ材

床材は、住まいの中で最も面積が大きく、
そして家族全員が毎日必ず触れる素材です。

歩く
座る
寝転ぶ
子どもが遊ぶ
家事をする

こうした日常のすべてが、床の上で行われます。
だからこそ床材は、単なる「内装デザイン」ではなく、
暮らしの質そのものを左右する素材だと言えます。

床材選びで大切なのは、
・見た目
・価格
だけではありません。

触感、温度感、音、経年変化、メンテナンス性。
これらを総合的に捉え、
「この家族にとって心地よいかどうか」
という視点で考える必要があります。


2. 床材が担う3つの重要な役割

① 触感|足触りが暮らしの快適性を決める

床材は、室内で最も「体に近い素材」です。
特に素足で過ごす時間が長い日本の住まいでは、
足触りの違いが快適性に直結します。

・硬く感じる
・柔らかく感じる
・冷たい
・温かみがある

これらは数値では測れませんが、
住んでからの満足度を大きく左右します。


② 音|生活音の質が変わる

床材は音の伝わり方にも影響します。

・足音が響きやすいか
・物を落としたときの音
・階下への音の伝達

特に小さなお子さまがいるご家庭では、
音のストレスを軽減できる床材かどうか
も重要な検討ポイントになります。


③ 温熱|床の冷たさは体感温度を下げる

同じ室温でも、
床が冷たいと「寒い家」と感じます。

床材の素材特性は、
冬の冷えや夏の快適性にも影響します。
断熱性能と床材は、必ずセットで考えるべき要素です。


3. 床材の主な種類と特徴

・無垢フローリング
・複合フローリング(合板)
・突板・挽板フローリング
・シート・タイル系床材

それぞれに明確な役割と特性があります。
「高級」「安価」といった単純な分類ではなく、
暮らし方との相性で考えることが重要です。


4. 無垢フローリングとは何か

無垢フローリングとは、
一本の木から切り出した単一素材の床材です。

無垢材の魅力

・木そのものの質感と香り
・調湿性があり、室内環境を整える
・時間とともに深まる風合い

無垢材の床は、
住むほどに色味が変わり、傷も含めて
「その家族の歴史」として刻まれていきます。

これが、無垢材が「愛着の湧く床」と言われる理由です。


無垢材の注意点

一方で、無垢材には特性があります。

・湿度による伸縮
・反りや隙間が出ることがある
・傷がつきやすい

これは欠点ではなく、
自然素材としての性質です。

大切なのは、
その特性を理解した上で選ぶこと。
知らずに選ぶと、後悔につながります。


5. 複合フローリングの特徴

複合フローリングは、
合板をベースに表面材を貼り合わせた床材です。

特徴

・寸法安定性が高い
・反りや伸縮が少ない
・メンテナンス性が高い

床暖房との相性が良く、
マンションや都市部住宅で多く使われます。


複合フローリングが向く暮らし

・メンテナンスを最小限にしたい
・傷を気にせず使いたい
・均一な仕上がりを求めたい

無垢が上、複合が下ではありません。
暮らし方によって最適解は変わります。


6. 国産材と外材の床材の考え方

国産材の床材

・日本の気候に適している
・調湿性能が高い
・地域資源を活かせる

杉や桧などの国産材は、
柔らかく、足触りが良いのが特徴です。


外材の床材

・硬く、耐久性が高い
・木目が美しい
・デザイン性が高い

オークやウォールナットなどは、
重厚感のある空間づくりに向いています。


工務店としての視点

大切なのは、
「どちらが良いか」ではなく、
どの空間に、どの素材を使うか

生活動線、使い方、家族構成。
それらを踏まえて提案することが、
私たち工務店の役割です。


7. 床暖房との相性

床暖房を採用する場合、
床材選びはさらに重要になります。

・熱伝導率
・含水率
・寸法安定性

無垢材でも対応可能な製品はありますが、
必ず床暖房対応かを確認する必要があります。


8. メンテナンスと経年美化

床材は、
使い続けることで表情が変わります。

・無垢材:経年美化
・複合材:状態維持

どちらを良しとするかは、
価値観次第です。

私たちは、
「経年劣化」ではなく
「経年美化」する素材をおすすめしています。


9. 松本住建の床材選定基準

私たちが床材を選ぶ際に大切にしているのは、

  1. 暮らしとの相性
  2. 長期的な耐久性
  3. 住む人の価値観との一致

床材は、
住まいへの愛着を育てる重要な要素です。


まとめ|床材は「愛着を育てる時間軸の素材」

床材は、完成写真では分かりません。
しかし、住み始めてから
最も強く存在を感じる素材です。

・毎日触れる
・毎日歩く
・毎日暮らす

その積み重ねが、
住まいへの愛着を育てます。

素材を知り、
自分たちの暮らしに合った床材を選ぶこと。
それは、
住むほどに好きになる家をつくるための、確かな一歩です。